×高密度ポリエチレンに比較して、次の点で優れています。1.2.3.衝撃強度、引張強度、破裂強度が高い。ストレスクラック性に優れています。高温特性、低温特性に優れ、冷凍食品包装関係、電線ケーブル被履などに適しています。しかし、成形面でのムズカシさの欠点もあります。■直鎖状低密度ポリエチレンLLD-PEエチレンを重合させて得られる乳白色ないし半透明の熱可塑性プラスチックで比重は1より小さい。本質的な性質は密度と関係があり、低密度(0.910~0.925)、中密度(0.926~0.940)、高密度(0.941~0.965)のように分類されています。耐薬品性、電気絶縁性、成形性がすぐれ、可塑性を用いなくても柔軟な製品が得られ、かなり低温でももろくなりません。このため各種成型品、フィルム、板、タンク、化学用パイプ、びん類等の利用されています。■ポリエチレン PE用途 : 電波器材、過程材品、各種容器類、包装資材アクリロニトリル、ブタジエンおよびスチレンの3成分からなる耐衝撃性樹脂で、これらの3点の頭文字をとってABS樹脂と呼ばれています。この樹脂の自然色は淡黄色で通常不透明です。透明品種も成形用材料としてはありますが、板錠体としてはん入手が困難です。この樹脂の特徴は、広い温度範囲にわたって優秀な体衝撃強度を持つと同時に、すぐれた引張り強さ、剛性、耐熱性をあわせもつことです。そのほか電気的性質、耐油性、耐薬品性、耐汚染製にもすぐれています。■ABS 樹脂 ABS用途 : 家庭電気部品、自動車部品、一般機器ハウジング、雑貨芳香族ポリ炭酸エステル構造をもつ熱可燃性樹脂。本来、透明で少し黄味を帯びていますが、耐熱性と機械的強度とくに耐衝撃強度が非常にすぐれています。耐熱性では130℃に耐えます。塩素化炭化水素溶剤やアルカリ性に弱く、酸性には強い性質があります。■ポリカーボネート PC用途 : 安全窓ガラス、カーブミラー、ほ乳びん、防臭面、保護メガネ、医療用、機械部品、雑貨ポリオレフィンに共通する化学安定性、電気特性を示すほか、他のポリオレフィンには見られない透明性を有しています。優れた透明性を持ったポリオレフィン樹脂で、熱可塑性樹脂の中では比率が小さく最も軽い特徴があります。融点では230℃~240℃でピカット軟化点も高く高温における使用が可能です。可視光線透明率は90%と優れています。また優れた電気絶縁性を有し、合成樹脂の中で最小の誘導率を示します。■ポリメチルペンテン PMP用途 : 医療器具、医科学実験器具プロピレンを重合させて得られるアイソタックチックポリマーで、比重が0.90とプラスチックの中で小さい部類に属し、引張り強さ、耐熱性などにすぐれた樹脂です。性質は多くのポリエチレンに類似してしていますが、ストレスクラッキングによく耐え、透明性もかなりすぐれています。又、表面肌がなめらかで艶があります。■ポリプロピレン PP用途 : 自動車部品、家庭用電気部品、パイプ、食品包装、食品トレイ、コンテナー、各種容器類メタクリル酸メチルを重合させて得られる樹脂で、透明度は、耐候性の点でプラスチックの中で最もすぐれ、着色が自由で耐水性にもすぐれているため有機ガラスとしてガラスに代替えする用途を中心に受容を拡大してきました。無線ガラスに比べて耐衝突性は数倍強いですが、弾性率が小さいため変形しやすく表面に傷がつき易いなどの難点があります。しかし、塩ビ板と比較すれば硬質が高く、傷もつき難いとで云えるでしょう。耐酸、耐アルカリ性で潤滑油にはよく耐えますが、溶剤に溶解し易く、とくに芳香族炭化水素、エステル、ケトンには弱い欠点があります。■メタクリル樹脂 MMA用途 : 航空機、自動車、船舶などの風防ガラス、照明器具、看板、ディスプレー、雑貨、医療用、計器カバー、その他工業部品塩化ビニルを単独または、これを主体として他の単量体と共重合した樹脂をいいます。耐水、耐酸、耐アルカリ性で、多くの有機溶剤にも溶け難い性質があります。本来は透明で硬い素材ですが、可塑性を加えると、しなやかな柔らかいものができます。可塑性を使用した製品は、軟質製品、可塑性を全然加えないか或は極く少量加硬質製品と呼ばれています。硬質製品では、パイプ、板、軟質製品ではホース、シート、農業用フィルム、レザー、電線などに使用されています。■塩化ビニル樹脂 PVC各樹脂の特性
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